バンディッツ
『バンディッツ』は1997年公開のドイツ映画。
感想を一言でいえば、「架空のバンド・バンディッツの長ロングMV」だ。ストーリーはほとんどないものとして見た方が良い。しかしこの映画、ドイツでは100万人の動員を達成しているのだ。その秘密は、ひとえにバンディッツのカッコよさにあった。
暗い画面に強い語気
主人公たちは囚人であり、しかもドイツ映画だ。そのためか画面の色調が常に重い。それがバンディッツの魅力を生み出している。
カッコいいのである。この映画の唯一にして最大の魅力はそこだ。ミドルテンポのロックを演奏する4人組ガールズバンド・バンディッツ、彼女たちはドイツの若者をそのカッコよさで魅了し続けたのだ。
映画の色調以上に惹きつけられるのが、個性的なキャラクターたちだ。ボーカル・ルナを演じるのは、イランとドイツのハーフであるヤスミン・タバタバイ。彼女の脆い高潔さとエキゾチックな魅力が光り続ける。そして歌が上手い。
劇中歌の中でも特にしっとりした曲を歌っている映像なんだけど、ライブでもクオリティ高くてすごい。女優始まりだったけど、『バンディッツ』を経て歌手も本業になった。
彼女が演じたルナ以外にも、魅力的なキャラクターが多数登場する。それぞれ違ったキャラの女たちが、パワフルな演技でロックバンドを演じきるのだ。映像としてメチャクチャかっこいい。MVを見るつもりで鑑賞すると良いかもしれない。
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